1.団体立ち上げの背景

1.団体立ち上げの背景

(1) 小田原市における投票率は直近の市長選挙46.79%、市議会議員選挙では42.13%、と共に5割にも届かなかった。真鶴町長選挙の71.78%を別としても、近隣の大井町議選:52.97%、湯河原町議選:53.93%と比較しても小田原市は突出して低くなっている。

(2)小田原市長選挙においては、コロナ禍のなかでの投票率低下懸念は数字上では払拭した感はあるが、コロナ感染防止で公開討論会が出来ず市長候補の政策論争がなしえないなか、市民が充分に政策選択を行えたとは言えないのではないか。今回のような状況においても公正公平な情報発信をする場や第三者的な機関などの必要性を痛感した。

(3) こうした課題は小田原市のみならず、全国どこにおいても同様の傾向にある。また各自治体は基礎自治体として独立した存在であるが、一方では県西2市8町(小田原市・南足柄市・中井町・大井町・松田町・山北町・開成町・箱根町・真鶴町・湯河原町)は広域的課題を検討・解決する上では連携が不可欠である。そこで、小田原市にとどまらず、県西という大きな視点に立って住民の政治参加を促すことが必要である。

 

代表挨拶

前例のないコロナ禍という大変な状況にありますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

新型コロナウイルスは私たちに多大なる負の影響を与えた一方で、国の行政や政治家の想像以上の脆弱さを如実に示してくれました。
そうした状況を考えると、私たちのくらしとさらに直結している基礎自治体の政治・行政への期待は一層大きくならざるを得ません。

しかしながら現状は政治とくらしの関係性が広く一般に認識されているとは言い難く、このまま手をこまねいていてはいけないという思いが強くなりました。

そこでこうした現状を変革すべく、「県西オンブズマン」を立ち上げました。

田崎基氏講演会開催しました。

さる7月18日(日)18:00~おだわら市民交流センターUMECOにおいて、初めての勉強会を開催しました。
講師の田崎 基(たさき もとい)氏は神奈川新聞の敏腕記者です。
当日は会場44名、ZOOM視聴29名、合計で70名以上のみなさんに参加していただきました。
初回ということで反省点も多々ありますが、多くの皆様にご参加いただけたことでまずは成功と認識しております。
会場にご来場、またZOOMで視聴いただいた皆様ありがとういございました。

船出

やっと船が出せました。

昨秋、『もっと多くの人に政治や行政に関心を持ってもらうための組織を作りた
い』と知人から話がありました。
いっしょにやらない?
やるやる!

きっかけというか、スタートに至る思いはまったく同じではありません。
2 市 8 町、それぞれの状況があります。
ジモティーも転入組もいます。
学生もいれば 90 歳オーバーのメンバーもいますので
「ここが課題だ!」と思うポイントは違っているかもしれません。
なんで集まった?よりも、なにをやるか!
ここに注目してください。

1つの自治体だけで解決しないこともあるし、自分の街のことになるとつい前
のめりで客観視できなくなるかもしれません。
だからこその県西連合です!

さて、オンブズマンは住民監査請求などの直接的な追及をイメージされる方も
いらっしゃるでしょう。
逆に行政監視院のイメージが強い方もいらっしゃると思います。札幌神 HP に
は『スウェーデン語の「OMBUDSMAN」が原語であり、代理人などと訳され
ています。
一般には、市民の権利と利益を守る代理人として行政の監視を行う任務を持つ
職とされています。』
とありますが、これなどは後者をイメージされているようです。
我々の大先輩、「かながわ市民オンブズマン」の今年の総会で、代表幹事の大川
弁護士の話の中に、
『住民が議会の中の話は違う世界のように思っている。これからは住民と議員
が手を携えていい関係を築いて、健全化を図れるようにする必要がある』と仰
っていました。

一部の先鋭的な人間たちがやっている活動と思われると一般の住民との乖離が
大きくなる可能性もあります。
我々が思うところは、より多くの住民に議会や政治に興味を持ってもらうこと、
衆人環視の中で健全化を目指すということです。
まずが多くの人が議会の傍聴に行き、そして市町の行政の動きに注目していた
だきたいと思っています。
そのための情報発信をやっていきたいと思っています。
あとは講師を招いての勉強会など。
何をやるか、ぜひこのホームページを定期的に覗いてください。
これからよろしくお願いします。

当日の様子を知らせる「東京新聞 TOKYO WEB」の記事
https://www.tokyo-np.co.jp/article/102672?rct=kanagawa

記者が見る地方議会の今

6 月 30 日に、覆面レスラーのスカルリーパー・エイジ大分市議が大分市を相手取り、訴訟を起こしました。

市議会ホームページと市議会だよりに覆面姿の顔写真の掲載などを求めるものです。エイジ市議は 2013 年 2 月に初当選して現在 3 期目、ベテラン議員といってもいいでしょう。
その 8 年間、ホームページではエイジ議員だけ写真がブランク、市議会だよりでも覆面姿の写真は一度も掲載されていないそうです。「議会は覆面姿での活動を支持してくれた民意を尊重していない」「各地方の声を上げられない議員に対して勇気をもって主張しましょうよ」
と訴えています。

覆面レスラー議員といえば、岩手県議を務めたザ・グレート・サスケ、大阪は和泉市議のスペル・デルフィン、そして長野市議のグレート無茶などが居ます。
いずれも品位に欠けると問題になったりしたようですが、こういった人達もいて、覆面レスラー議員は珍しいけど奇異な存在ではないともとれる現在、8 年も無視し続けている大分市は、民意をないがしろにしていると言われてもしかた無ないかもしれません。

しかし、スカルリーバー・エイジ議員が言うように、声を上げると多数派にいじめられてしまうことがあるというのが今の地方議会の現状です。
あちこちの地方議会で民主主義の根幹を揺るがすようなことが起きています。
それは民主主義の危機でもあります。

北海道門別町の梅村議員は、内部資料を SNS で拡散したことで謝罪文を読めとの懲罰が課され、拒否したために除名処分が下りました。(現在は除名処分の停止中で復職)内部文書とはいえ、傍聴者に配布予定の文書でした。

埼玉県日高市の田中まどか議員は、2020 年3月に日高市議会定例会で可決された議員辞職勧告決議により、議員活動の自由や名誉を侵害されたとして、市を相手取り訴訟を起こしています。

厚木市の名切文梨(ふみな)議員も議長や市を相手取り、会議録への記載などを求める訴訟を今年 2 月、横浜地裁に起こしています。
令和元年の12月定例会での名切議員の発言の音声が市議会が公開している議会の録画映像から削除され、会議録の文書から発言部分を勝手に削除されたからです。

湯河原の土屋由希子議員も議会からいろいろと嫌がらせを受けました。
若いお母さん議員がトップ当選し、忖度しない物言いをしたので多数派のいやがらせが続き、そんなことに屈しない土屋議員は裁判を起こしたというのが事の経緯です。
「地方自治ウォッチャーズ」である我々もこうした事態をもっと多くの方に知ってもらうべく、一回の主催イベントとして2021年7月18日(日)おだわら市民交流センターUMECOにて、講演会を開催します。(ZOOM 配信あり)
https://kensei-onbudsman.com/#br_katsudo1

講師は神奈川新聞社の田崎 基 氏です。
「記者が見る地方議会の今」と題して、名切議員、土屋議員の事例を題材に講演いただきます。

ここで田崎記者について少し紹介しましょう。
近著「令和日本の敗戦」の著者プロフィールには以下のように紹介されています。
「田崎 基(たさき・もとい)
1978 年生まれ。神奈川新聞記者。経済部、報道部、デジタル編集部、報道部遊軍記者を経て、現在経済部キャップ。憲法改正問題、日本会議、経済格差問題、少子高齢化問題、アベノミクス、平成の経済を担当し、取材を続けている。参画した神奈川新聞『時代の正体』取材班が、2016 年度JCJ賞受賞。共著書に神奈川新聞取材班著『時代の正体(Vol.1~3)』(現代思潮新社)、塚田穂高編著『徹底検証 日本の右傾化』(筑摩書房)ほか。」
とあります。
この時から異動され、現在は報道部司法担当です。文中の「JCJ 賞」は新聞・放送・出版などにおける優れたジャーナリズムの仕事を顕彰するもので、1958年から始まった歴史ある賞です。
「令和日本の敗戦」―虚構の経済と蹂躙の政治を暴く
については出版社のリンクをご覧ください。
http://www.webchikuma.jp/articles/-/2009
http://kanawatchers.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2021/08/令和日本の敗戦.jpg


現役バリバリの敏腕記者による講演会です!
ぜひ参加してください!

2.団体の活動方針・目的・活動内容

2.団体の活動方針・目的・活動内容について

(1)団体の活動方針・目的について

①行政と議会の現状を地域住民に明確に伝え、政治をより生活に身近なものとらえられるようにする。

②有権者の選択に資する情報を発信する。

③上記により積極的な政治参加を促し投票率のアップを目指す

 

(2)団体の活動内容について

①行政・議会運営・首長および議員活動等の公正・公平な情報発信を行う。

②セミナー、講演会等の実施。

③行政・議会運営・首長および議員活動等へのファクトチェック(事実確認)
を行う。

④公開討論会や質問票の開示により、選挙民の選択に資する情報を提供する。